矯正治療というと、金属の装置を歯の表面に付け、ワイヤーを通して歯を移動させていく治療法を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。また矯正治療では歯を抜いてスペースをつくり、歯並びを整えることもあります。それに対し床矯正(しょうきょうせい)は、顎の大きさ自体を広げることで、歯がきちんと並ぶスペースを確保する治療になります。
一般的に床矯正は子供が受ける治療とされています。興味のある方は、お気軽に当院までご相談ください。
床矯正とは、入れ歯に似た取り外しができる装置を毎日一定時間装着して、顎の大きさを徐々に広げていく治療です。理想的な装着時間は、1日14~18時間。寝ている時間を8時間とすると、それプラス6~8時間装着することが必要です。
ただし床矯正の装置は、状況に応じて取り外すことができます。たとえば食事や歯みがきのときには外せるため、食べる物を選んだり、歯みがきがしにくくなったりということはありません。また学校に行っている間は外しておいて、帰宅してから装着するなども可能です。一人ひとりのライフスタイルに合わせ、いつ装着したらいいのかなどじっくり相談しましょう。
一般的な、金属の装置(ブラケット)とワイヤーを用いて行う矯正治療を「ブラケット矯正」といいます。こちらでは、床矯正とブラケット矯正を比較してみましょう。
床矯正 | ブラケット矯正 | |
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見た目 | 歯列の内側に装着するため、目立ちません | 金属のブラケットとワイヤーは目立ちますが、白いブラケットなどを使用すれば、目立ちにくくなります |
メリット | ・目立たない ・取り外しが可能 ・歯を抜かずに治療できる ・費用を抑えられる |
・装置が固定式のため、確実に歯列をコントロールしやすい ・歯並びが整うのが比較的早い |
デメリット | ・発音しにくいことがある ・理想的な歯並びにならないことがある ・永久歯が生えそろってからでは、治療期間が長くなる |
・装置が目立つ ・取り外せないので汚れがたまりやすく、虫歯になりやすい ・抜歯が必要になるケースもある |
費用の目安 | 30万円程度 | 70万円程度 |
床矯正装置を装着する時間について、小さなお子様のケースと、通学されているお子様のケースを、それぞれご紹介します。なお装置にはねじがあり、指定の日に巻く必要があります。指定日には、就寝時にねじを巻くようにしましょう。
※オレンジ色の部分が、装置を装着している時間です。
【STEP1】カウンセリング |
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はじめに、患者様のお悩みや治療へのご要望などをくわしくお伺いします。そのうえでお口の中の状態を確認し、くわしいご説明を行います。 |
【STEP2】精密検査 |
顎関節・頭部のレントゲン撮影や歯型の採取、お口やお顔の写真撮影、虫歯の有無など、必要に応じて詳細な検査を行います。 |
【STEP3】診断・治療計画 |
精密検査の結果をもとに診断を行い、患者様のご要望をふまえて一人ひとりに合った治療計画を立案します。患者様にわかりやすくご説明しますので、何でもご質問ください。 |
【STEP4】治療への同意 |
治療計画に納得され、同意をいただきましたら、いよいよ治療に移ります。 |
【STEP5】治療開始 |
治療計画に基づき、治療を進めます。この期間には1ヶ月に1回程度ご来院いただき、装置の調整などを行います。 |
【STEP6】治療終了 |
顎の大きさが十分に広がったら、治療は終了です。この後、必要に応じてブラケット矯正に移ります。 |
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が高額になった場合に、申請することで控除を受けられる制度です。床矯正の費用も、医療費控除の対象になります。忘れずに申請しましょう。
医療費控除の対象となる医療費の要件 |
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(1) 納税者が、本人または本人と生計をともにする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。 (2) その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。 |
医療費控除の対象となる金額の計算式 |
(「実際に支払った医療費の合計額」-「(イ)の金額」)-「(ロ)の金額」 ※最高で200万円 イ:保険金などで補てんされる金額 ロ:10万円 |
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